飯田市三穂地区の住民でつくる三穂まちづくり委員会が、地区内でヤギのレンタル事業を計画している。ヤギに遊休農地の草を食べさせ、除草にかかるお年寄りの負担を減らす狙い。地区内にはかつて、乳でを搾るためにヤギを飼育していた農家が多くいたといい「子供からお年寄りまで、広く親しんでもらえるのではないか」と期待している。

地域おこし隊員が発案「遊休農地の再生に」

2017年9月から三穂地区の地域おこし協力隊員を務める渡辺捷揮さん(24)=横浜市出身=が発案した。赴任間もないころ、地域の草刈りの手伝いに頻繁に呼んでもらい、作業の大変さを実感。動物による除草の実践例を調べ、山あいで傾斜地の多い三穂地区にはヤギが向いていると判断した。

渡辺さんの構想をまちづくり委員会の前会長、原征雄さん(73)らが後押し。ヤギの当面の餌代など約5万円を委員会で負担し、地元財産区が所有する委員会管理の土地でヤギを飼育することになった。飼育場所は、三穂保育園近くの桜の木の下。3日、渡辺さんと原さんが柵を設けた。

信濃毎日新聞/2018/04/04/日付より