スズキを40年以上トップとして率いてきた鈴木修さん(91)が、6月の株主総会で会長から相談役に退いた。他社に先駆けてインド進出を果たし、世界の自動車大手に飛躍する礎を築いた大御所は「生涯現役」を唱え、走り続けてきた。相談役となった今も「仕事は呼吸をすることと同じだ」と、気構えは変わっていない。
――昨今「人生100年時代」と言われます。まさにそれを地で行く人生ですね。
「当たり前の話ですから。生き抜くということが重要なのではないでしょうか。人間が生き抜くためには仕事がある。仕事は私にとって呼吸なのです。それくらい自然なことです」
「鈴木自動車工業(現スズキ)のオーナー一族である鈴木家の一員になり、当社に入社しました。『会社の発展、これが人生』と思い、ひたすら走り続けてきた。挑戦を続けることが健康の源なのでしょうね。『私の年齢は7掛け』と言い、続けてきましたが、今も心身ともに健康です」
日本経済新聞/2021/08/27/日付より