僕の主張を明確にする教科書

ニュースを知るには

ちゃんと新聞を読み始めたのは41歳からなので、だいぶ遅いですよね。ニュースを取り上げるラジオ番組「ニュース探求ラジオ Dig(ディグ)」(TBSラジオ)のコメンテーターを担当したのがきっかけ。毎回のテーマが「オスプレイをめぐる日米関係」や「プロ野球の球団経営」など、やたらと幅広かった。それで「ニュースを知らないと話にならない」と焦って、局に置いてある新聞各紙を読むようになったんです。

恥ずかしい話だけど、生まれて初めて「新聞紙それぞれに個性がある」ということに気付きました。同じ事実、同じニュースについて書いているのに、新聞社によって見方や書きぶりがまるで違う。生まれ育った福岡市では、実家も周囲も地元紙ばかりだったので、目からうろこでした。

今はワイドショー「直撃グッディ!」(フジテレビ)や「白熱ライブ ビビット」(TBS)などにコメンテーターとして出演しています。僕は芸人であって評論家ではないので、番組の演出上必要なら、ニュースについて知らないふりもします。だけど、番組で扱うニュースの基本知識はおさえるようにしています。

中道を目指したい

ワイドショーは報道ではなく、エンターテインメントなんだと思います。コメンテーターには、自分の意見をはっきり言うことが求められるし、それで視聴者に賛否両論が巻き起これば成功です。とはいえ、最初の印象だけで「オレはこう思う」と言ってしまうと、後で間違いに気づくことがある。偏った意見は言いたくない。

できるだけ中道を目指したいんですよね。そういうとき各紙を読み比べると、いろいろな人がそれぞれの立場から記事を書いているので、ニュースや自分の主張が間違った情報に基づいていないかを確認する作業でもあります。

新聞は、僕の仕事の参考書や教科書のようなものですね。新聞に書いてあることが全部正しいと思っているわけじゃないけど、読むことで「じゃあ、自分はどう思うのか。何を主張したいのか」の輪郭が明確になってくるんですよ。

産経新聞/2018/12/15/日付より

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