民間で得た知見 自治体で再び

人生の第2幕は地方公務員として地域の貢献ー。そんな働き方を選ぶ民間出身者が増えつつある。彼らを受け入れる自治体も、多彩な経歴を持つ即戦力として地域活性化の期待を寄せる。民間人の採用が目立つ新潟県で第二の人生を送る人たちの活躍ぶりを追った。

「この1年でアジアやロシアに7回出張し、新潟空港への国際線誘致などに取り組んできた」。新潟市観光・国際交流部の担当部長、笠原秀紀さん(58)は市の公募に応募し、2017年4月に就任した。訪日外国人客の誘致でほかの自治体に後れを取った新潟市が従来にない視点や発想を求めて新設したポストだ。

新しい営業方式

笠原さんはANAホールディングス傘下の旅行企画会社、ANAセールス(東京・中央)の出身。30年余り、法人向けを中心に国際線の営業を手掛けた。

転職前の数年は公益財団法人新潟観光コンベンション協会(新潟市)に出向。新潟への赴任は偶然だったが、豊かな自然や食に魅せられ「観光で地域を元気にする仕事」にやりがいを感じた。出向期間が近づくと「会社に戻っても、本当にやりたい仕事ができるだろうか」と不安がよぎった。

そんな時、耳にしたのが市の職員公募。「給与は減るが、これまでの経験を十分に生かせる」。千葉県に住む家族も「その年齢で好きな仕事ができるなら幸せ」と背中を押してくれた。

日本経済新聞/2018/05/17/日付/セカンドステージ/より

TOP