何をするにも嫌がる2歳前後の時期を指す「イヤイヤ期」。朝日新聞は新しい呼び方を募集しました。北海道大の川田学准教授が提案するのは、「ブラブラ期」。世界の情勢に目を向け、語ってもらいました。
北海道大・川田学准教授に聞く
5年前、保育専門誌にイヤイヤ期をブラブラ期を言い換えては、と提唱する文章を書いたところ、現場の保育士などから「ブラブラ期をテーマに講演してください」という依頼が相次ぎました。いまも全国の保育団体かあら依頼が絶えず、大きな反響に私自身が驚いています。
心理学でも保育現場でも、2歳前後については「第一次反抗期」という呼び方が有力で、90年代ごろからは、育児雑誌でイヤイヤ期という言葉を目にするようにもなりました。ただ、研究しながら、この呼び方が2歳児の見方を狭め、影の側面にばかり目を向かせているのでは、という違和感がわいてきました。たかが言葉、されど言葉。我々は言葉に振り回されています。刷り込まれている言葉のリフォームが必要だと感じました。
朝日新聞/2018/05/19/日付/はぐくむ/より