もし、加藤一二三が新聞の将棋欄の観戦記に目を通していなかったら、将棋界で残してきた数々の記録と記憶は生まれなかったかもしれない。
小4の時だった。偶然目にした観戦記で、将棋の魅力をつかんだ。読んでいて「いい手を指せば勝てる。私の世界だ」と思った。棋士になれると予感がした。そして、14歳7ヶ月でプロデビュー。藤井聡太四段が昨年、14歳2ヶ月でプロになるまで、62年間破られなかった史上最年少記録を達成した。
毎日、将棋欄に目を通して、あくる日の一番初めに掲載される指し手を考える。当たっていればOK。間違っていたら・・・
日刊スポーツ/2017/10/20/日付より