中地区首位の信州ブレイブウォリアーズは、同5位の金沢を81-62で下して、創設8季目にして初の地区優勝を決めた。優勝マジック1で迎えたホーム戦の前半は攻守ともに精彩を欠いて30-36で折り返したものの、後半は持ち味の守備からリズムをつかみ、逆転した。

昨季下位から逆襲

初の地区優勝を告げるブザーが鳴り響くと、2000人を超える観衆で埋まったことぶきアリーナ千曲の熱気は最高潮に達した。ブースターが8年間、待ちに待ち続けてきた念願の初タイトル。この日も14得点8アシストと躍動し、MVPに選ばれたガードの石川は、「僕たちの力だけでは地区優勝を成し遂げられなかった。ここにいるみんなと喜びを分かち合うことができてうれしい」と声を弾ませた。

昨季まで下位に低迷し続けていたチームは、今季から就任した勝久マイケル監督の下で、変貌を遂げた。センターのマーシャル、フォワードのマクヘンリー、石川の3主将を中心に、ベテラン、若手関係なく全員が結束。開幕からチーム新記録の10連勝を記録するなど、〝日々、成長〟のスローガンを実践、体現しながら快進撃を続けてきた。

「今季は全員が同じ方向を向いて、切磋琢磨(せっさたくま)し続けてきたことが、こういう結果につながったと思う」とフォワードの三ツ井。普段は辛口の指揮官も「素晴らしい選手たちが、トレーニングキャンプの初日から日々成長しようとやり続けてくれた。全員のことを誇りに思うと称えた。

スポーツニッポン/2019/04/07日付より