初V!!反町流「全員守備・全員攻撃」結実

混戦のJ2をチーム一丸で制したー。松本山雅はホームで徳島と0-0で引き分け、J2初優勝と4年ぶりのJ1昇格を決めた。勝ち点差1だった2位・大分、3位・町田も引き分けた中、DF橋内裕也(31)をはじめとするリーグ最少失点の守備陣が最後まで踏ん張った。反町康治監督(54)はJ2初優勝を受け、サポーターや関係者に対する感謝のメッセージを寄せた。【関係記事3面】

リーグ最少失点の堅守で初タイトル

試合終了の笛が鳴り響くと、ベンチの選手が一斉にピッチへ飛び出した。直後に他会場の結果が伝えられ、サポーターがさらに盛り上がる。クラブ初タイトルとなるJ2優勝と4年ぶりのJ1昇格。ゲーム主将の橋内「感無量。(開幕6戦で白星がなく)勝てる試合が序盤はなくて苦しい時期もあった。キャプテンになって一番勝てないチームを率いているのかと不安になったこともあった。チーム一丸となって同じ方向を向いて1年間プレーできた」と振り返った。

今季を象徴する全員守備・全員攻撃を体現した。前半は好機を築きながら無得点。逆に後半は押され気味となったが、前線からの守備をはじめ、チーム全体が相手攻撃陣を封じた。最終盤で3戦連続無失点。シーズン通算で42戦のうち22戦と半分以上で零封した。DF田中は「守備に関しては共通意識がしっかりあった。最後に(交代で岩間)雄大が入った時は(守ろうという)メッセージが込められていると感じた」と鉄壁の守備に胸を張った。

全員が信頼し合っているからこそ大事な試合で力を発揮できる。山雅の攻撃陣はアタッカーとしての役割に加え、前線から厳しく相手守備陣をプレスしなければならない。それだけ体力を消耗。選手交代も負傷退場を除き、攻撃陣からカードを切っていく。FW前田は「僕だけじゃなく前線みんなが守備をするのが山雅。一人でもさぼったらだめ」と訴える。橋内も「前の選手がやりたいことがある中で歯を食いしばってやってくれた。チーム全体で信頼がないと、このスタイルはできない」と認める戦いがチームの偉業を支えた。

スポニチ/2018/11/17/日付けより