視聴率にない人の声聞ける

ツイッターが好きなのは、視聴率の数字から人の声は聞こえてこないからです。でもツイッターでは、みなさん自分の言葉で、作品の感想をくださいます。会ったこともない、離れているファンの方の声を聴くことができる。

NHK連続テレビ小説「半分、青い。」(4~9月放送)の脚本の執筆中、作品についてたくさんつぶやきました。作る過程に興味がある人にはより作品が豊かに感じられるかもしれないし、「今、まさに作られている」という臨場感も伝えたかった。そして作品を作る楽しさをほんの少しでも共有したかったのです。

以前から、ツイッター上での「コール&レスポンス(やり取り)」を生かしています。今回は主人公の鈴愛が青春時代を過ごしたバブル時代の思い出を皆さんに尋ねたら、「私の『バブル』はこうだった!」とか、イカ天、ティラミスの話で盛り上がりました。まるで皆でそこで飲み会しているみたいで楽しいんです。

調査して統計を取るのとは違い、生の言葉、人間の熱量が感じられてる。「あの頃の車はクーペが流行していて、3ドアではモテなかった」と、思わず笑ってしまうリプライもありました。おかしくて、了承を取って、作品にそのまま書きました。

朝日新聞/2018/12/17/日付より