北海道の寿都町と神恵内村が、「核のゴミ」の最終処分場として適しているかどうかの国の調査を受け入れると発表しました。原子力発電所から出る使用済み燃料はたまるばかり。これをどうするか決めなければなりません。処分場建設は待ったなしなのです。

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火力発電所は、石油や天然ガス、石炭を燃やしてお湯を沸騰させ、出てくる水蒸気をタービンと呼ばれる大きな羽根を回します。

原子力発電所は、石油や天然ガスの代わりに、「ウラン」を燃料棒にして使います。あらゆるものは原子というつぶからできていて、その中に原子核があります。ウランの原子核を分裂させると、高い熱が出ます。これでお湯を沸騰させます。発電の原理は火力発電と同じなのです。ただ、違うのは原子力発電所の使用済み燃料棒は、強い放射線を出すことです。強い放射線を浴びると、人間はがんになったり死んでしまったりします。発電に使った後の、この「核のゴミ」をどう処分すればいいか。これが人類の大きな課題なのです。

毎日新聞/2020/11/10/日付より