漫画「スラムダンク」の作者・井上雄彦さん(50)とバスケ選手の対談企画の新シーズン第3回は、長年日本バスケ会を引っ張ってきた五十嵐圭選手です。
世界と対等に戦えるかどうか バスケの盛り上がりを左右
井上 日本で世界選手権が開かれた2006年当時、ものすごい人気でしたね。五十嵐選手を取り上げた写真集やDVDなども発売されました。
五十嵐 あの頃、僕はプロ選手になったばかり。たくさんの人にバスケを知ってもらいたかった。少しでも興味を持ってもらって、試合会場に足を運んでもらえる環境づくりがしたいと考え、時間の許す限りはいろいろやりました。
井上 日本では、バスケを知らない人が楽しむのは米プロバスケットボール協会(NBA)の試合で、国内リーグを見に行くのはバスケ経験者、という傾向が強かった気がします。経験者だけが観戦するスポーツエンターテイメントなんて、あり得ない。バスケをやったことが無い人にも面白いと思ってもらったりすることが大事ですね。
五十嵐 日本では、競技人口の多い少ないにかかわらず、世界と対等に戦えるかどうかが盛り上がりを左右すると感じています。フィギュアスケートや卓球が多くの人に応援されるのは、そのためではないかと。
新潟アルビレックスBB 五十嵐圭選手 × 漫画家 井上雄彦さん
朝日新聞/2017/12/26/日付より