新型コロナウイルスの感染拡大や気候変動、人工知能(AI)の発達……。ニュース・時事情報にアンテナを張り、世の中の動きを的確に把握する力がますます求められる時代になっています。時事への関心を「学び」と結びつけて高めるには、どうすれば良いのか。明治大学教授の斎藤孝さんに聞きました。

新聞で養う「コメント力」

現代に生きる私たちは、ニュース・時事情報によって社会に対する当事者意識を培います。

学習指導要領が変わり、思考力・判断力・表現力を育てる指導が教育現場に求められています。ニュース・時事情報を使った学びには、新しい学習指導要領と高い親和性があります。

例えば、思考力を鍛えるには、まずは思考に適した課題・題材が必要です。それも一定の集団が短い時間で共有し、意見を出し合えることが望ましい。世の中で起きていることをコンパクトにまとめた時事情報は、児童・生徒が自分なりに考えて対話をするのにぴったりの題材と言えます。

朝日新聞/2020/04/15/日付より