ありのままの自分でいいんだ。後悔しない道を選べるかどうか。
豊富な運動量と多彩なショットを武器に活躍する奥原希望さん(23)=日本ユニシス・大町市出身。バドミントン選手としては小柄な身長156㌢の体で、世界の強敵を倒していく姿は痛快だ。五輪と世界選手権のメダリストが子どものころや小学時代を振り返り、県内の後輩にメッセージを送ります。
私がバドミントンを始めたのは小学1年の時です。当時の記憶はありませんが、大町北高校バドミントン部の副顧問をしていた父や姉、兄の影響で物心ついた時にはラケットを握っていました。
指導を受けた父からは「迷ったらつらい道を選べ」と言われ続けました。次々と打たれるシャトルを拾う「千本ノック」の練習では、絶対にとれそうにない無謀な球も来ます。諦めそうになると、父から「もし、それが試合の重要な局面での一球だったらどうするんだ」と姿勢を問われ、最後まで追いました。ラリーの練習でも、疲れてミスをすれば、再開するまでの間は少し休めますが、「何が何でもこの一球にこだわって自分が勝つ」との思いでやり続けました。
信濃毎日新聞/2018/05/18/日付/ヤンジャ/より