「拳」と書いてパンチ、「雨流」はウルル。ペットの世界でもキラキラネームが目立つようになってきた。動物とはいえ今や家族の一員。人と動物の距離感はネーミングに影響する。動物命名の今を探ってみると…。
脱ワンパターン 人の名に近づく
ロシアのプーチン大統領が溺愛する秋田犬。日本を代表する大型犬を育てて42年になる犬舎「能代幸寿荘」(秋田県能代市)の本瀬純一さん(55)は昨年6月、メスの子犬に「空如亜」と名付けた。ん?クゥ、ニョア?
いや、これでアショアと読む。正真正銘の血統犬だ。
「当時、ミサイル防衛システムのイージス・アショアが話題になっていて、ピンときた」と本瀬さん。犬のアショアも間もなく1歳。不審な相手に牙をむく攻撃型ではなく、素直で人懐っこい性格に育っているという。
「ネットで検索し、これだと決めました」。山口県下関市の成富綾子さんは今年2月にメスのチワワを飼い始めた。いくつかの候補から、呼び名は「ユズ」に決定。「仲間をいっぱい作ってほしいので名前には『友』の字を入れたかった」。ヒットしたのは「友絆」だった。
日本経済新聞/2018/05/12/日付/くらし物語/より