新学習指導要領とNIE

―地域・社会の課題解決力が注目されています。新学習指導要領でもこうした能力の育成を取り上げていますか。

新学習指導要領は、前回(5月27日付)説明した教科ごとの「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう力」のほか、教科を越えて育成する資質・能力として「言語能力」「情報活用能力」「問題発見・解決能力」を挙げています。「問題発見・解決能力」は、さまざまな教科を得た能力を使い、社会の動きなどから問題点を探して解決策を考える能力です。

—「問題発見・解決能力」は単独で育てられますか。

いいえ。先ほど挙げた六つの能力は関わり合いながら育成されていきます。問題発見・解決のために「知識・技能」が必要で、「言語能力」を発揮して文章を読み、「情報活用能力」によって多くの情報の中から正しい情報を見つけます。「思考力・判断力・表現力」を使って解決策を考えます。この際、問題を発見・解決しようという「学びに使う力」が必要です。

信濃毎日新聞/2020/06/10/日付より