長期化 暑さへの慣れに贈れ

熱中症に注意が必要な季節がやってきた。消防庁などによると、昨年の5月~9月に熱中症で救急搬送された人は全国で7万人超。うち、県内は1028人で、昨年の場合、搬送者が最も増えたのは7月下旬から8月上旬だった。ただ、今年は新型コロナウイルス感染防止のため、長く外出を自粛した人が多く、暑さに慣れていないことなどから、例年以上に熱中症への注意が必要だと専門家は警鐘を鳴らす。対策のポイントをまとめた。

「いわゆる〝巣ごもり生活〟の影響で、例年以上に熱中症のリスクが高まると心配している」と話すのは、熱中症予防啓発ネットワーク代表の救命救急医、犬飼公一さん=堺市立総合医療センター=だ。

人間の体は通常、ゴールデンウィークのころから暑さに徐々に慣れて、汗をかきやすく、皮膚の血管が拡張して体の中の熱を逃がしやすくなる。だが、今年は「在宅の生活が長く、暑さに慣れる時間が極端に少なくなっている」ため、熱中症になりやすいという。

対策の基本は、小まめな水分補給と早めの冷房だ。高齢者は「熱中症弱者」と呼ばれるが、電気代の節約のほか、体に良くないといった思い込みから、冷房を入れたがらないという。だが、犬飼さんは「入院すれば、高額な医療費が必要になるから電気代は保険と考えた方がいい。冷房は病気の予防になるので健康に役立っている」と話す。

信濃毎日新聞/2020/06/08/日付より