平昌冬季五輪第10日の18日、スピードスケート女子500㍍で茅野市出身の小平奈緒(31)=相沢病院=が36秒94の五輪新記録で金メダルを獲得した。スピードスケート日本勢の五輪金メダルは、1998年長野大会男子500㍍の清水宏保以来2人目。女子では初めてで、日本女子スピードスケート史に金字塔を打ち立てた。夏冬を通じて、五輪個人種目で金メダルを獲得した県出身選手の第1号となった。
悲願への道のり 駆け抜けた
長かった道のりも「全て報われた」。スピードスケート女子500㍍で頂点を極めた小平奈緒選手。目には涙が光り、表彰台では大きくジャンプして喜びを表現した。3度目の五輪挑戦で悲願を果たした日本女子短距離のエース。「みんなにありがとうと言いたい」。支えてくれた人への感謝があふれた。
気合の入った表情で14番目の組に登場した小平選手は、号砲と同時に両腕を激しく動かし加速。力強いフォームを保ち、抜群のスピードでゴールラインを滑り抜けた。
全てのレースが終わり、勝利が決まった瞬間、両腕を突き上げた。日の丸を掲げて声援に応え、銀メダルとなった李相花(イサンファ)選手と抱擁を交わした。ライバル2人が健闘をたたえ合う姿に、地元の観客も大きな拍手を送った。
信濃毎日新聞/2018/02/19/日付より