漫画「じゃりン子チエ」20年ぶり復刊、DVDも
約20年ぶりの復刊にアニメDVD発売ー。大阪の下町で力強く生きる少女を描いたはるき悦巳さんの漫画「じゃりン子チエ」が再評価され、じわりと売れている。ある書店員は「チエちゃんはいつも『明日は明日の太陽がピカピカやねん』とたくましく、元気になれる」と絶賛。識者は作中で描かれる「濃密な人のつながり」が今を生きる人たちの心に響くとみる。
同作は、大阪市生まれのはるきさんが1978~97年に双葉社の漫画誌で連載。累計発行部数が3千万部を超えるヒットとなり、故高畑勲さんが手掛けた映画やテレビアニメも話題を呼んだ。
題名の「じゃり」は大阪弁で子どもを指す。小学5年生の主人公竹本チエは、けんかばかりで働かない父テツに代わってホルモン店を切り盛りする。人間より賢い猫の小鉄など、個性豊かな面々による愉快な群像劇が繰り広げられ、生き生きとした関西弁、にじむ人情と哀愁が大きな魅力だ。
信濃毎日新聞/2020/07/06/日付より