夜か早朝のドングリの木を狙え

「カブトムシってどこにいんの?」。毎日のように4歳の息子が聞いてくる。虫捕りにハマり、憧れの存在になっている。100円ショップで買ったカブトムシのおもちゃを、虫籠に入れて観察する日々。本物を見せてやらねばと思ったものの、私も捕った経験がない。どうやって捕るの?

手がかりをつかむため、近くにある京都市青少年科学センターを訪ねた。

「カブトムシは、とても人と近い昆虫です」と話すのは生物領域主任主事の今邑宏樹さん。幼虫は畑の堆肥などを食べ、成虫は薪に使うために植林されたクヌギなどの樹液を吸う。だから山奥ではなく、人が住む近くの里山にいるという。

そこで狙うのは、樹液を出すクヌギやコナラが生える雑木林。デコボコした幹や「ドングリがなる木」を目印に探し、樹液の甘酸っぱいにおいを感じたらなおよし。夜行性のため捕まえるなら夜か早朝が基本。採集時期は8月末ごろまでだ。

朝日新聞/2020/08/08/日付より